上野の国立西洋美術館で『チュルリョーニス展 内なる星図』が開催されています。

エントランスのフォトスポットです。同展の展示作品は、いずれもミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス作、 国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵で、約80点が展示されています。
ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス(Mikalojus Konstantinas Čiurlionis、1875年9月22日 - 1911年4月10日)はリトアニアに生まれ、オルガン奏者の父のもとで幼少期から音楽に親しみ、その才能を発揮します。同時にかねてから憧れていた絵画の道を歩みはじめ、やがて音楽と絵画の融合を試みるなど、精力的に活動しました。しかし、過酷な制作活動と不安定な生活が影響し、肺炎によって35歳でこの世を去っています。
チラシの表紙は《祭壇》 1909年 テンペラ/厚紙
各セクションの解説パネルの前には鳥のモビールが吊られ、ゆらゆらと揺れながら、影が優雅な動きを映し出していました。この鳥は、章が進むごとに2羽、3羽と増えていきます。
音楽の構造そのものを絵画に応用しようとしたチュルリョーニスは「連作」という形式を通して絵画に音律と時間の流れを導入し、ひとつの作品世界を構築しました。
《二連画「プレリュードとフーガ」》左:《プレリュード》右:《フーガ》 いずれも1908年 テンペラ/紙
5作目のソナタ連作でもある《海のソナタ》の主題は、永遠の生命の象徴としての海です。
《第5ソナタ(海のソナタ)》左から《アレグロ》《アンダンテ》《フィナーレ》 いずれも1908年 テンペラ/紙
《フィナーレ》では、自身のイニシャル「M K Č」を、立ち上がる大波の中に表しています。この作品は、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」の構図とモティーフを参照したと考えられています。
《第5ソナタ(海のソナタ)フィナーレ》 1908年 テンペラ/紙
《星のソナタ》と名付けられる6作目のソナタ連作の一作品です。
《第6ソナタ(星のソナタ):アレグロ》 1908年 テンペラ/紙
展示風景
日本初公開となる《レックス(王)》は、チュルリョーニスが生涯に制作した最大の絵画です。画面の最下部に水面が広がり、その上の燃えさかる祭壇から、地平線を超えて幾重にも折り重なる天上の領域が垂直方向に展開していきます。主題である「王」は単に世界を支配するのではなく、宇宙に遍在する精神として描かれています。
《レックス(王)》 1909年 テンペラ/カンヴァス
チュルリョーニスが35年という短い生涯で残した絵画は約300点、制作した曲は約400曲もあるそうです。音楽用語がポンポン飛び出してくる絵画展もまた面白いものです。
出生地であるリトアニアへの愛を感じられ、神と宇宙と精神構造がテーマになったような作品群は、心の深層を理解し、行動や感情の背景を探るための、重要な枠組みを具現化しています。
『チュルリョーニス展 内なる星図』開催概要
開催会場:国立西洋美術館 企画展示室B2F
開催期間:2026年3月28日[土]-6月14日[日]
休館日:月曜日、5月7日[木](ただし、5月4日[月・祝]は開館)
開館時間:9:30~17:30(金・土曜日は~20:00) ※入館は閉館の30分前まで
観覧料金:一般2,200円、大学生1,300円、高校生1,000円
※中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料(要証明)
※観覧当日に限り本展の観覧券で同時開催の企画展「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」、常設展も観覧できます
詳細は公式サイトへ(こちら)
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使用カメラ:CANON PowerShot G7 X Mark II








































ニラの名が付きますが、有毒で食べられません。食用にされる「花ニラ」(ネギ属)は別の種類です。